ブログ

BLOG

パニック障害の発作を起こしたときにご家族がとるべき対処

パニック障害の発作を起こしたときにご家族がとるべき対処

パニック発作は、突然の発作によって息苦しさや動悸、めまいなどを伴うだけでなく、非常に強い不安や恐怖を感じてしまうほど苦しい病気です。

いつ起こるかわからない発作に不安を感じ、通院や買い物といった外出ができなくなってしまう患者様は少なくありません。

そこで本記事では、パニック障害を抱える患者様がいるご家族の皆様へ向けて、発作を起こしてしまったときに行っていただきたい対処法をご紹介します。

パニック障害の発作を起こしたときにご家族がとれる応急的な対処

生活を共にする方がパニック障害の発作を起こしてしまった場合、次のような対処をすることで応急的な処置をすることができます。

  • 落ち着く環境作り:静かで安全な場所に誘導する
  • 声かけのコツ:「ここにいるよ」「一緒に深呼吸しよう」など、寄り添う姿勢を見せつつ具体的な言葉を選ぶ
  • 過呼吸への対応:ゆっくりとした呼吸を促す

過呼吸が起こった場合、ペーパーバック法(紙袋を口に当てて呼吸する)を思い浮かべる方もいらっしゃいますが、窒息のリスクがあることから現在では推奨されていないため、自己判断で行わないようにしてください。

パニック障害の発作を起こしたときにとってはいけないNG対応

発作に苦しむご家族を目の前にして、不安や焦りから「いろいろとしてあげたい」と思われる気持ちになりやすいですが、対応によっては症状を悪化させたり、自己否定が強くなったりする可能性があるため注意が必要です。

「落ち着いて」「大丈夫だから」などの励まし

優しさから励ましの言葉をかけたくなりますが、発作によって苦しんでいる患者様にとっては「落ち着けない自分」を攻めるきっかけとなってしまいます。

また、このような言葉は具体性にかけているため、「今どうしたらよいのか」を具体的に伝えてあげるようにしましょう。

身体を強く押さえつける・制止する

パニック障害の発作は「命の危険」を感じている場合があり、強く押さえつけるなど行動を抑制すると恐怖心を助長する原因となります。

否定的な言葉

「どうしてこんな時に」「またなの?」といった否定的な言葉は、患者様にとって責められている印象になり、自己否定感がより強くなってしまうため控えてください。

無理に病院へ連れて行こうとする

発作が起きているときに救急車を呼んだり、「病院へ行こう!」と強引に病院へ連れて行こうとすると、「自分は重症なんだ…」と感じてしまい、症状が悪化する恐れがあります。

放置・無視する

「放っておけばそのうち治る」といった考えをお持ちの方もいらっしゃいますが、患者様ご自身は発作に苦しみ、「孤独」と「恐怖」を同時に感じています。

放置や無視をすることで次の発作への不安がより強くなり、場合よっては周囲へ危害を及ぼす可能性もあるため、何かしらの対応をしてあげてください。

過度に心配しすぎる

「どうしよう!」「このままじゃ死んじゃうかも!」と過度な心配をしたり動揺したりすると、患者様へ不安が伝染し、発作が長引いたり、自己否定感が強くなってしまいます。

距離感を掴むことはとても大変ですが、「どこまでなら接して大丈夫か」を日頃から気にしてあげるようにしましょう。

パニック障害の発作への対処が不安な場合の選択肢

いつ発作が起こるかがわかりづらいパニック障害を抱える患者様がいる場合、対処法に不安を感じるご家族は少なくありません。

パニック障害の発作に対する対処が不安の方向けに、相談できる窓口をご紹介しますので、万が一のときにすぐ連絡できるようにしておいてはいかがでしょうか。

医療機関(精神科・心療内科)

日頃から診察を受けている主治医に相談することで、患者様にあった対処法の提案をしてもらえます。

また臨床心理士へ相談すれば、対処法のアドバイスを受けられるだけでなく、ご家族に対するケアをしてもらうこともできます。

福祉関連機関

次のような福祉関連機関でも、発作への対処法が相談できる窓口が設置されています。

お住まいの地域によって連絡先が異なるため、あらかじめ控えておくようにしましょう。

  • 精神保健福祉センター
  • 自治体・地域包括支援センター

参考:厚生労働省|全国の精神保健福祉センター
参考:厚生労働省|地域包括センターについて

緊急時・発作時の相談窓口

強い発作が起きて「命に関わるのでは」と緊急性を感じたときは、迷わず119番で救急車を呼んでください。

また、緊急性があるか迷った場合は、相談窓口として#7119(救急相談センター)へ相談することで、専門家による判断をしてもらうことができます。

ただし、自治体によっては繋がりにくかったり、対象外と判断される場合があることを留意しておきましょう。

民間救急車

緊急性が高く、「医師やカウンセラーに相談している余裕がない」「119番や#7119が繋がらない」といった場合は、民間救急車の利用も視野に入れましょう。

民間救急車は、消防の救急車とは異なり緊急性のない方の搬送にも対応しており、プライベートな移動手段としてもご利用いただけます。

私たち「よつば民救」では、できる限り拘束せず、患者様のご意思や尊厳を尊重したうえで安心・安全な移送サービスをご提供しております。

また、パニック障害に苦しむ患者様を支えていらっしゃるご家族の皆様の心にも寄り添い、搬送の「最後の砦」として全力でサポートさせていただきます。

まとめ

パニック障害の発作はいつ起こるかわからず、患者様は不安を抱えながら日々を過ごしています。

また、パニック障害の患者様を支えるご家族の皆様も、どのように接すればよいかわからず、また違った不安を抱えていらっしゃるのではないでしょうか。

よつば民救では、患者様を安全に搬送するだけでなく、ご家族の皆様の心の拠り所となれるよう、いつでもご相談いただける24時間対応の窓口をご用意しております。

ご家族の方だけで対処法を悩まれるのではなく、ぜひ私たち「よつば民救」へご相談ください。

これまで悩み続けた辛いお気持ちをしっかり汲み取り、パニック障害の発作が起きてしまったときの対応をご提案させていただきます。

次の記事
一覧を見る
前の記事