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患者が救急車での搬送を拒否する場合の対処法|本人や家族の意向はどこまで考慮される?

患者が救急車での搬送を拒否する場合の対処法|本人や家族の意向はどこまで考慮される?

統合失調症などの精神疾患や認知症を患っている患者様を病院へ搬送する際、患者様ご本人が強く拒否してしまうケースは少なくありません。

しかし、搬送を拒否されると、ご家族の皆様は「今後どのように接していけばよいか」といった悩みや不安を抱えてしまうのではないでしょうか。

そこで、本記事では救急車による搬送を患者様ご本人が拒否する場合の対処法について詳しく解説します。

本記事を通じて、「病院へ搬送したいけど拒否されてしまう」と悩まれている皆様のお役に立てれば幸いです。

患者本人が救急車での搬送を拒否できるのか?

はじめに、精神疾患や認知症などを患う患者様ご本人が本当に搬送拒否をできるのかを解説します。

基本的には可能

原則として、統合失調症などの精神疾患や認知症の患者様がご自身で救急搬送を拒否した場合、その意思が尊重されるため拒否することが可能です。

例外的なケースも

原則として、搬送をするためには患者様ご本人の意思が尊重されます。

しかし、症状が悪化してご本人が意思表示できない場合、また命に関わるような明確な緊急事態が起きている場合は、ご家族や医師、救急退院の判断によって搬送ができるケースがあります。

あらかじめ意思表示がされている場合も尊重される

例えば、「心肺蘇生を望まない(DNAR)」など、あらかじめ患者様ご自身やご家族が意思表示をしている場合も意思が尊重されます。

そのため、記録や書面をもとに心肺蘇生といった医療行為を中止することも可能です。

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精神疾患における救急搬送で意思が反映される順序

精神疾患や認知症などを患う方の救急搬送では、次の順序で患者様を含む関係者の意思が反映されます。

  • 患者本人の意思が最優先:
    患者様に自己決定能力(判断能力)があり、情報を理解し十分に意思表示できる場合はご本人の意思が最も優先されます。
    ただし、精神状態によってはこの能力が低下している場合があります。

  • 判断能力が不十分な場合は家族や代理人:
    精神疾患のため意思決定能力が明らかに損なわれている場合、ご家族や後見人などの代理意思決定がなされます。
    つまり、ご本人が自分の意思を合理的に示せない場合はご家族らの意思が優先されることになります。

  • 緊急・重篤な場合や自傷他害の恐れがある場合:
    命の危険や自傷他害のリスクが高いと救急隊・医師が判断すれば、患者様ご本人の同意がなくても医療保護入院や措置入院、応急入院などの強制的な医療措置が取られることがあります。
    この場合、精神保健指定医や行政による判断も必要です。

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患者本人が救急車での搬送を拒否する場合の対処

実際に患者様ご本人が救急車での搬送を拒否された場合、ご家族の皆様はどのように対処すればよいか悩み、苦しんでしまうのではないでしょうか。

万が一、患者様ご本人による意思で救急搬送が拒否されてしまった場合のご家族の向き合い方をご紹介します。

まずは身の安全が最優先

患者様が救急搬送を強く拒否する場合、その怒りの矛先がご家族や周囲の方へ向かう可能性は否定できません。

「なんとかして説得したい」といったお気持ちになるとは思いますが、万が一を考えてまずはご自身の身の安全を確保するようにしてください。

民間の精神科搬送・移送サービスの利用を検討

消防による救急車ではなく、民間の精神科搬送・移送サービスの検討も一つの方法です。

民間救急車のスタッフは、精神疾患や認知症などの患者様の対応経験があるため、適切な搬送方法の提案をしてもらうことができます。

私たち「よつば民救」は、このような病に苦しむ患者様の搬送実績が豊富にございます。

患者様の意思を尊重しながら心に寄り添い、可能な限り対話による穏やかな搬送をさせていただきますので、大切なご家族の搬送に悩まれている方は、まずは一度私たちへご相談ください。

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最終手段として警察への連絡も視野に

救急搬送の拒否から時間が経っても患者様の興奮が収まらない場合、ご本人はもちろん、ご家族や周囲へ危害が及ぶ可能性も考えられます。

このように自傷や他害の危険性が高い場合は、警察へ相談することも視野に入れましょう。

まとめ

精神疾患や認知症を患う患者様がいらっしゃる場合、そのご家族や周囲の方々も苦しみを感じてしまいます。

そのため、症状の悪化に伴って救急搬送を検討する方も多いですが、これらの疾患の場合は患者様ご本人の意思によって拒否されてしまう可能性もあります。

患者様ご本人の意思を尊重しながら病院へ搬送し、「集中して治療を受けてほしい」と願われている方は、まずは私たち「よつば民救」へご相談ください。

私たちは患者様の心に寄り添い、尊厳を守りながら安全に病院までお連れするお手伝いをさせていただきます。

また、患者様に寄り添うだけでなく、そのご家族の皆様が悩みや苦しみを吐き出していただける「心の相談窓口」として、相談しやすいような環境をご用意しております。

「できるだけ穏便に病院まで搬送して欲しい」「悩みすぎてどうしたらよいかわからない」といった不安を抱えている方は、ぜひ「よつば民救」までご連絡ください。

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