民間救急車は保険適用される?利用前に知っておきたい費用と補助制度

「普通の救急車を呼ぶほどではないけど、サポートを受けながら移動したい」
「精神疾患がある家族を安全に移動させたい」
このような理由から、民間救急車が利用されるケースが年々増加しています。
しかし、通常の救急車とは異なるため、「保険適用はあるの?」「いくらくらい料金がかかるの?」といった疑問を持たれる方は少なくありません。
そこで本記事では、民間救急車と通常の救急車との違い、民間救急車を利用する時にかかる費用について詳しく解説します。
【結論】民間救急車は保険適用される?
結論からお伝えすると、民間救急車を利用した場合の保険適用はされず、全額自己負担が原則となります。
健康保険はもちろん介護保険も適用されず、お申込みいただいた方へ直接請求させていただくことになります。
民間救急車と通常の救急車の違い
民間救急車は、許可を得た事業者が「患者様に安全に移動していただく」移動手段です。
そのため、通常の119番で呼ぶ消防の救急車とは大きな違いがあります。
項目 | 通常の救急車 | 民間救急車 |
利用目的 | 緊急時のみ | 緊急性が低い搬送(転院・通院等) |
サイレン・緊急走行 | 可能 | 不可 |
費用 | 無料 | 有料 |
同乗スタッフ | 救急救命士等 | 看護師・医師も同乗可能(要相談) |
予約 | 不要(119番通報) | 必要(事前予約制) |
法的区分 | 緊急車両 | 一般車両(患者等搬送事業) |
消防の救急車は、緊急時以外に呼ぶことは控えるように政府・自治体などから呼びかけがされています。
一方の民間救急車は、事前にご予約いただくことで緊急性の低い方でも病院までお連れするなど、ご病気のある方の安全な移動手段として利用していただくことができます。
民間救急車と消防の救急車との違いは、こちらの関連記事でも詳しくご紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
関連記事:民間救急車とは?消防救急車との違いや利用が検討されるケース
民間救急車の費用
民間救急車の費用は、事業者や移動距離・時間などによって異なります。
一般的な料金の目安をご紹介します。
【料金の目安】
- 関東地方(例:東京23区)の場合:
基本料金は約3万円からが一般的。
距離や時間、サービス内容に応じて追加料金が発生する。 - 関西地方(例:大阪府)の場合:
初乗り料金として1時間または15kmまで5,810円が一般的。
30分または7.5kmごとに2,270円が加算される。
例)2時間(30km)で10,350円、3時間(45km)で14,890円 - 兵庫県の場合
初乗り料金として1時間または15kmまで6,270円が一般的。
30分または7.5kmごとに2,460円が加算される。 - その他の場合:
1時間7,480円~、1.5時間10,890円~、2時間14,300円~(事業者による)
最初の1時間3,000円、以降30分ごとに1,500円加算される(事業者による)
民間救急車における公的支援・補助制度について
民間救急車の利用は保険適用されません。
しかし、移動距離や時間などによっては高額になることから、一部の自治体では申請することで補助金が支給される場合があります。
高齢者や障害者など、特定の条件を満たした対象者に対して医師が民間救急車を進めた場合のみなど自治体によって条件は異なります。
利用料金が気になり民間救急車の利用を悩まれている方は、一度自治体へ確認してみるとよいでしょう。
まとめ
近年では、消防の救急車を気軽に呼ばないような注意喚起がされているため、「どの程度の症状なら使っていいのかわからない」といったお悩みを抱える方は少なくありません。
このようなお悩みを抱えつつも、「病気があるから安全な移動手段が欲しい」と感じていらっしゃる方は、ぜひ私たち「よつば民救」までご相談ください。
看護師や保健師といった国家資格を持つスタッフが、安心・安全に移動するためのお手伝いをさせていただきます。