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認知症で救急車を呼ぶか迷ったときの判断基準と選択肢

認知症で救急車を呼ぶか迷ったときの判断基準と選択肢

認知症を患っている患者様の場合、症状の判断が難しく、救急車を呼ぶかといった判断が難しい場合は少なくありません。

本記事では、認知症の方の症状が悪くなったときに、「119番」による救急車を呼ぶか判断をする基準をわかりやすくご紹介します。

また、救急車を呼ぶか迷ってしまった場合のその他の選択肢もご紹介するので、認知症の方がいらっしゃるご家族の皆様、そしてその周囲にいらっしゃる方はぜひ参考にして下さい。

認知症で救急車を呼ぶ判断基準

認知症を患う患者様の場合、意思の疎通が難しく、症状の変化に気づきにくいことがあります。

しかし、次のような場合は急を要することがあるため、119番による救急車の要請をして下さい。

  • 明らかな意識障害(呼びかけても反応がない、意識がもうろうとしている等)
  • 呼吸困難や息苦しさ、呼吸が止まりそうな状態
  • 激しい胸痛、背中の痛み、急な頭痛などがある場合
  • 明らかな外傷(転倒による骨折や頭部打撲、大量出血など)
  • 発熱や脱水、けいれん発作などの急性症状
  • 急激な体調悪化(食事・水分が取れない、排尿・排便が極端にできない等)
  • 自殺企図や強い自傷行為が疑われる場合
  • 暴力行為や興奮状態で本人や周囲に危害が及ぶ恐れがある場合(精神科救急の対象)
  • 徘徊中に行方不明となり、発見時に衰弱やケガがある場合

上記のなかでも、暴力行為による危害の可能性がある場合は消防の指示で警察への連絡も必要なケースがあります。

認知症で救急車を呼ぶか迷った場合の選択肢

「救急車を呼ぶ判断基準には該当しないけど、どうしたらよいかわからない」といったケースは少なくありません。

どのように対処したらよいか判断に迷った場合の選択肢を4つ、ご紹介します。

#7119(救急安心センター)

#7119(救急安心センター)は、救急車を呼ぶか迷った際に専門家(医師や看護師など)に電話で相談できる窓口です。

この相談センターでは、症状を伝えることで診察可能な医療機関の案内や、救急車を呼ぶべきかどうかのアドバイスもしてもらうことができます。

かかりつけ医や訪問看護への連絡

定期的な通院をしていたり、訪問看護を受けたりしている患者様の場合は、病院や訪問看護サービス事業者に連絡をすることでカルテを確認しながら相談をすることができます。

地域包括ケアセンター・ケアマネージャーへの相談

地域包括ケアセンターや、患者様を担当しているケアマネージャーも、万が一のときの相談できる心強い窓口です。

しかし、医師や看護師ではないことが多いため、症状が悪くなってからではなく「万が一のときのためにどのような準備が必要なのか」といった事前の相談をするとよいでしょう。

民間救急車の活用

119番による消防車の要請は、急を要する場合以外の連絡は控えるように促されています。

このような場合は、民間救急車という手段があることも知っておくと安心です。

私たち「よつば民救」も含め、民間救急車は「救急車を呼ぶほどじゃないけど患者を移動させたい」といった場面でもご利用いただくことが可能です。

しかし、多くの事業者は予約制のため、事前に相談をしたうえで連絡先を控えておくと万が一のときも安心して相談することができます。

認知症で救急車を呼んだ後の対応

認知症の患者様の場合、ご自身での状況判断ができず救急車に乗ることを拒否したり、混乱を招いたりする可能性があります。

そのため、救急車が来たらご本人の混乱や不安を助長しないように注意しながら、落ち着いて以下の内容を救急隊員に伝えましょう。

  • 本人の基本情報
  • 認知症の診断内容
  • 現在の症状と発症時の状況
  • 既往歴・持病
  • 服薬情報
  • 普段の生活状況
  • かかりつけ医や医療機関の情報
  • 治療に関する本人・ご家族の希望
  • 緊急連絡先 など

救急隊員は、患者様の状態だけでなく、認知症の診断内容や通院履歴などをもとに搬送先の選定をします。

そのため、ご家族様や周囲の方は、万が一に備えて患者様の基本状況を控えておくことをおすすめします。

認知症の方の救急搬送なら『よつば民救』にお任せください

私たち「よつば民救」はこれまで多くの認知症患者様の搬送サポートをさせていただきました。

患者様の安心で安全な搬送のために、専門のスタッフが同乗し、ケアをしながらの移動をご提供いたします。

また、患者様ご本人の尊厳を守るため、可能な限り拘束をせずに、患者様が安心して移動していただけるように心がけております。

その他にも、万が一の急変に備えて24時間の対応も可能なため、ご家族の皆様の心の拠り所となれる窓口としてご利用いただけます。

まとめ

認知症を患っている患者様の場合、日常的に意思の疎通が難しいケースは多く、「どのような基準で救急車を呼べばよいかわからない」といったご相談をよくいただきます。

そのような場合は、#7119への連絡やかかりつけ医、地域包括ケアセンターといった連絡先を控えておくと安心です。

また、その他の手段として私たち「よつば民救」のような民間救急車もお手伝いできることを知っていれば、患者様を安心・安全に病院まで連れて行くことができます。

認知症の方がいるご家族にとって、万が一のときにどれだけ多くの相談相手がいるかはとても重要です。

その相談相手の一つとして、非常時以外でも利用できる「よつば民救」の民間救急車をぜひ加えて下さい。

患者様だけでなく、ご家族様や周囲の方の拠り所となれるよう、スタッフ一同精一杯サポートさせていただきます。

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